「延命治療」に対する勘違い、病人に苦痛と負担を強いているのです!

 (前回のつづき)
 第1次ベビーブームの年代の方たちが今や70歳を迎えます。さらにこの20余年のちに第2次ベビーブームの余波がやってくるのです。

 内閣府は昨年5月20日、2016年版「高齢社会白書」を発表した。
 高齢者を65歳以上と仮定すると、1950年時点では12.1人の生産年齢人口で1人の高齢者を支えていた。これが2015年時点では2.3人で1人の高齢者を、さらに2060年の予想人口比率では1.3人で1人を支えなければならなくなるのです。
 高齢者が長生きするのは、おめでたいことだと思わなければならない。しかしこの現実を見るとき、やはり「延命治療」は考えなければならないでしょう。

 看護する家族にも勘違いがあるのですね。患っている本人は意識がないにもかかわらず、周囲がただ薬漬けにしても長生きをさせようとする。脳死状態の人に対してまで、心臓を動かすことだけを考えている。
 そして「できることはすべてしたから、(病人が死んでも)思い残すことはない」と自己満足している人を何人も知っている。


 病人は意思も表明できず、長らく苦しんで生かされてきたのです。どうして本人の気持ちを考えてあげようとしないのでしょう。
 こういう家族に限って、周囲が「延命治療は考えなおしては…」などと注意する、と途端に機嫌を損ねるから難しい。

 しかしフランスでは、食事を自分で咀嚼(そしゃく)・嚥下(えんげ)できなくなれば人生の週末と考えるらしい。鼻から管を入れたり、胃瘻(いろう=お腹に穴をあけ、そこからチューブで水分・栄養を補給する)によって栄養を与えるのがいかに不自然か、日本人も考えなければいけない。死にゆく人間に、苦痛と負担を強いているのに気が付かなければいけないのですよ。

 イギリスではサッチャーさんが首相のとき、医療改革の一端として、「60歳以上の透析患者は健康保険を打ち切る」と宣言し実行しました。生きたい人は自分で費用を払えばいい、というわけです。日本なら大問題になって、政権は転覆しますよ。結果、イギリスでは膨大な透析患者が死亡しましたが、毎年数兆円の国費が救われた。財政再建に大きな貢献となったのです。
 認知症が進んで、誤嚥に悩み、痩せていく高齢者の延命胃瘻などは、ハナから一顧だに行なわれていない。「ゆりかごから墓場まで」を標榜し、福祉国家の見本であったイギリスにしてこうなのですよ。

 やはり筆頭福祉国家ともいうべきスエーデンが、社会福祉から全面撤退することを考えているそうです。理由は国が福祉で崩壊するからだという。
 日本は社会福祉に40兆円かけているのですよ。治癒の見込みがなく、ただ死期を延ばすだけの延命治療に、国家の命運をかけるなど考えなおしてはいかがでしょう。(おわり)

ガン・認知症の増加は高齢化が主原因、第1次ベビーブームが今や70歳に

 すべての人間は死ぬ。しかし医学の発達で寿命は徐々に延びています。端的に言いますと、がんや認知症が増加していますが、これは人類の高齢化がもたらす副作用のひとつといえます。
 国立がん研究センターの「がん登録・統計」によると、がんの死亡数と罹患数は、人口の高齢化を主な要因として、ともに増加し続けているという。急速に高齢化が進むにつれて、今や日本人の2人に1人ががんになる、といわれる時代を迎えました。

 欧米では、だいたい毎年5%ずつがんによる死亡数が減少しているらしい。それに比べ日本では増加が止まらない。1995年の時点では日本もアメリカも死亡率は同程度でしたが、それ以降、差はどんどん開いています。
 「他の先進国と比較して、日本では高齢化のスピードがものすごく速い。それが、がん死が増えている一番大きな要因だと言えるでしょう。日本のがん死亡者数は、団塊の世代が80代後半になる2030~2035年くらいまでは、増加し続けると思います」(大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学講座教授・祖父江友孝氏)

 それでは認知症はどうでしょう。これは週刊新潮(4.13)から引用してみます。
「認知症患者を数多く抱える、石川県立高松病院院長の北村立氏は語る。
『ある大学の調査によると85歳の約50%、90歳では80%の人が認知症、もしくはその予備軍だといわれています。つまり〈認知症になるのは御免です〉といっても長生きしたら誰でも認知症になるんです』
 要するに、長寿と認知症はセット商品。長生きしても認知症知らずなど、虫のいい相談なのだ」

 2015年1月、厚生労働省は「認知症施策推進総合戦略 ~ 認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて ~(新オレンジプラン)」を発表しました。この戦略の中では、認知症を患う人の数が2025年には700万人を超えるとの推計値が発表されています。これは、65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症になる計算です。
 認知症高齢者の数は2012年の時点で全国に約462万人と推計されており、約10年余で1.5倍にも増える見通しです。

 1947(昭和22)年から1949(昭和24)年の第1次ベビーブーム期に生まれた約810万人を指して「団塊の世代」と言います。1960年代には大量の労働力を供給して日本産業の発展に寄与し、70年代以降は大量の結婚、出産によって住宅、家電、自動車などの分野で大きな需要を生み出した。いろんな分野で、大きな影響を与えた年代が70歳を迎えるのです。
 さらにその20余年のちに第2次ベビーブームがありました。(つづく)

急速に開発が進むC型肝炎の新薬、私もウイルス駆除をしました

 私のホームドクター(かかりつけ医)までは、自宅から徒歩5分ぐらいです。この医院にかかり始めて30年になるでしょうか。20数年前、血液検査の結果を見た医師は、私に「非A非B型肝炎がある」と伝えました。それがのちにC型肝炎と名付けられたものです。

 C型肝炎罹患の原因は、多くが小学生時代の集団予防接種などによるらしい。注射器、注射針の使いまわしで次々感染したのだろうというのです。そのほかにも、暴力団の構成員が多く感染しているという。これは刺青(いれずみ)の針を使いまわすため、また麻薬の針からの感染もあるという。
 どういう経緯か知りませんが、暴力団の間でC型肝炎に「片仔廣(へんしこう)が効く」といううわさが広まった。もちろん根拠などありませんが、漢方薬局でいっせいに売り切れてしまったことがありました。

 C型肝炎にかかった人はやがて肝硬変になり、肝がんになって命を終える。それがホームドクターの説明でした。
 「先生、余命はどれぐらいだと思いますか?」
 いちおう先生と呼ぶのは礼儀だと思っています。
 「5年ということはないかと思うが…」
 返事の様子から、医師もあんまりよくわかっていないんだな、というのが感触でした。せいぜい1年ぐらいの誤差で寿命を知ることができるなら、整理しておかなければならない件もあるのだが…。

 そのうちインターフェロン治療が話題に上るようになり、私も勧められた。50歳半ばだったでしょうか。しかし調べると、これは抗がん剤治療と同じぐらい身体への負担が大きいというし、治療費も何百万円も必要だという。当初は健康保険が適用されていなかったはずだから仕方がないのでしょう。
 しかし私の知り得た範囲では、C型肝炎ウイルスのキャリアで、肝炎 → 肝硬変 → 肝がん と進行して死んだ人はいません。しかも死後詳しく検査をして、C型肝炎に罹患していたと分った人も多い。
 さらにインターフェロン治療をしても、すべてが治癒するわけではなかった。もちろん私は治療を拒否した。

 当時、半年に1回ほど日大板橋病院へ通っていた。そこの医師の紹介で、私は住まいに近い川越の病院へ替わりました。ある日その病院で、「副作用もごく少ない、錠剤による治療法が開発された。費用に対する助成金も出る可能性がある。やってみませんか」と勧められたのです。
 期間は26週(約6ヵ月)、朝夕錠剤を服用した。副作用もほとんどなく、無事ウイルスを駆除できました。助成金の審査が保健所で行われたが、6ヵ月で2百数十万円の薬価が、わずか月1万円ですみました。3年ほど前だったでしょうか。
 ところが私の治療が終わるころには、12週でウイルスを駆除する新薬が出来したと新聞で読んだ。その何ヵ月か後には、さらに期間を短縮した薬が出た。新薬が開発される速度は本当に驚くばかりです。

延命治療の悲惨さをご存知ですか? 「日本は長寿国」と誇れますか?

 かなり若いころから、私は無理をして命を永らえることはしたくないと思ってきました。例えばがんを患っても、手術やその他の治療をすれば、好結果が得られるようならもちろんやるべきでしょう。考えなければいけないことは、「延命治療」だと思うのです。どうして日本の医療機関では、簡単に延命に向かっていくのでしょう。昔から私は妻と、片一方が先に倒れても、延命だけの治療は絶対に拒否しよう、と申し合わせています。

 延命治療とは言うまでもありませんが、快復の見込みがない死期の迫った患者に、人工呼吸器や心肺蘇生装置を装着したり、点滴や胃瘻(いろう)で水分や栄養補給をして生命を維持するだけの治療です。
 今や日本人の 2人に1人が、がんになるといいます。しかし、がんに対する治療法も進み、早期治療を行うと 8割が治癒するそうです。末期がんになると緩和ケアに移行することを目指す医療機関も増えてきたようです。緩和ケアとは、苦痛をやわらげることを目的に行われる医療的ケア。私は大いに賛同します。

 すぐに思いつく、私が絶対にやりたくない延命治療は「人口透析」です。これにはいくつか種類があるのですが、多くは血液透析と呼ばれる方法です。ダイアライザーという機械を使って、血液をきれいにして身体の中に戻すのです。
 透析は始めるとだんだん回数が増えますが、決して腎機能が回復することはありません。週1回から始め、最後週3回になるころには、1回4~5時間。もう体はボロボロですよ。これは生涯続けなければいけない。

 費用はどれぐらいかかるかご存知ですか。月に50~60万円。年間600万円以上です。健康保険が適用されて3割負担として年180万円。毎月15万円です。きっちり払える人が何割いるでしょうか。
 そこで実際には、身体障害者1級ということで無料になっています(自治体によって多少の違いがあるようです)。透析の費用は国家が負担しているのです。透析患者は30万人余と言われています。少なく見積もっても2兆円ほどの金額を毎年負担してもらっているのですよ。

 あくまでも私の意見としてお読みください。
 日本人の平均寿命は男性もついに80歳を超え、女性は87歳です。世界でもトップクラスで、その数字だけを眺めて「日本人は世界有数の長生きだ」と思うのは間違いではありません。しかしどういう状況で長生きなのか、その実態を見なければいけないでしょう。

 意識のない患者にチューブで栄養を送り続ける胃瘻、自力で呼吸できない患者を生存させる人工呼吸器…。そういった機械に頼って、何ら自発活動もできないまま生かされている人々が、“平均寿命”を引き上げている現状から目を背けてはなりません。
 人工透析患者の問題も、国民自身が真剣に考えなければならないことではありませんか。

 皆さんは「健康寿命」という言葉をご存知だと思います。これは健康上の制限がない状態で、日常生活を送れる期間のことです。要支援とか要介護ではない、「自分のことは自分でできる」期間と考えていいのでしょう。
 ところがこの健康寿命と平均寿命の差が最も大きいのが日本です。日常生活に制限のある「不健康な期間」が長いということです。

 厚労省によると、平成25年の平均寿命と健康寿命の差は男性が9.02歳、女性が12.40歳です。
 この差はアメリカでは平均8.0歳、イギリスは7.6歳、ドイツは6.9歳。これでも本当に日本が「長寿国」だと誇れるのでしょうか? 寝たきりになり、機械等で無理やり生かされている人がいかに多いか、という数字でもあるのです。
 この両者の差を縮めることが、国の目標にもなっています。

インフォームドコンセントどこ吹く風! なぜ薬局をそこまで庇うか 

(前回のつづき)
新しく処方された薬を飲み始めると、さっそく妻の頭痛が始まった。初めの病院でT錠を処方されたが、そのときも体調が悪くなり、この薬を外してもらった経緯がある。「今度の病院でも先生に話したんだけど…」。
 そこでT錠を飲むのをやめさせ、1週間後の4月24日にクリニックへ行きました。言語障害で妻の意思が正しく伝わらなければいけないから、私も同席させてもらいたいと伝えた。

 医師は私が何かクレームをつけに来たと思ったのか警戒する様子で、早く帰ってほしいからか立ったままで(私はイスに腰かけたが)、言葉を選びながら経緯を説明し始めた。妻が「 T錠は東京でもらった時も体調が悪かったとお話ししたんですが」と言っても無視。東京の病院の情報に従って薬を出したので、手落ちはないと強調した。
 私が口をはさみました。
 「先生の処方をどうこういう者ではありません。ただ、先生は処方した薬だけを服用させるつもりでしたか。以前の残っている薬も同時に飲ませるつもりでしたか。それをお聞きしたい」
 「私が処方した薬を飲めばいいのです。R錠とT錠、それに発作時の座薬を出してある」
 
 「実は薬局で、これまでの残っている薬も飲むように指示されたのです。薬剤師の自筆のメモも手許にあります。納得がいかないので再三確認したがこちらの言い分を聞いてくれなかった。薬剤師が医師の処方箋にない内容まで推量して、飲むのを指示するのは信じられないのですが…」
 私の言い分を全く無視しているので、再度医師に伝えた。だが医師のこんな言い分、皆さんだったら納得できますか?
 「今さら言った、言わないといっても始まらないでしょう。飲んだからいけないというものでもない。飲んでもいい薬だから」

 言った、言わないではない。こちらの手許には、今回の病院の処方した薬に加え、これまでの薬名と飲み方を薬剤師がサインペンで書き込んだ書面が残っているのです。
 本当のところは知りませんが、言葉から感じたことは、医師はその調剤薬局を必死でかばっていたということでした。同じビルの1階で隣同士。妻? 兄妹? あるいは親戚でもやっている薬局なのか? 
 飲んでいい薬かどうか聞いているのではない。医師の今回の処方箋にない薬(以前の病院で処方され、残っていた分)も併せて飲む指示を、薬剤師が勝手にやっていいものかどうか。薬の分量も当然増える。私が問題にしたいのはこの点なのですが…。それ以上話してもむだだと思って言うのをやめました。

 結局、T錠を飲むと頭痛などがひどいので、医師にやめることの了解を取り会計へ。私は一足先に車へ戻って待っていた。
 ほどなく妻が来て不審そうに処方箋を見せた。
 「処方箋が出ているけど、どうしよう」
 「そんな話はなかったから、受付で先生に聞いてもらったらいい」
 結局この薬は飲む必要のないもので、処方箋は取り消された。受付では「ジェネリックの薬を出したらしいですね」と言っていたらしい。

 何のジェネリックか知らないが、頼んだ覚えなど全くないのに。妻は言いました。「お父さんがいなければ、私はいらない薬も飲んでいた」。
 すべてに納得がいかない医院です。インフォームドコンセントなどどこ吹く風、と言った体です。しかたがない。こちらで主張するところ(例えば、この薬を飲むと頭痛がひどいなど)はして、もし言い分を容れてもらえなければ東京の病院に戻ろうか、と妻には話しました。

 今回、書き始めるとだらだら長くなってしまいすみません。面白くも、おかしくもない文章になってしまいました。
 ただし私の体験から、医師もとんでもない人がいますからご注意を。昔、せがれが腹痛を訴えるので連れて行ったところ、血液を検査して「盲腸(虫垂炎)だ」と直ちに手術をしようとした医者がいた。富士見市の鶴瀬病院(今は廃院)でした。
 私が医師に、せがれを虫垂炎と断定した根拠を尋ねますと、「白血球の数値が高すぎる」。11000(個/µl)あるというのです。「体調によって一時的に上がることもあるでしょう。それほど騒ぐ数値と思えませんが」と言ったが、素人に何が分かる! とばかりに、さっさと手術の準備を始めだした。

 「ちょっと待ってください。今日はともかく連れて帰ります」
 私は無理やり連れ帰って、次の日、近所のかかりつけ医(ホームドクター)に事情を話して検査を頼んだ。
 「村岡さん。うちは血液を検査センターに出しているから、結果は2、3日かかるよ。でも見た感じ、盲腸じゃなさそうだね」
 以来十数年、盲腸など患っていない。藪(やぶ)医者に、いや、藪まで行かないタケノコ医者に病人にされかかったことは、そのほかにもたびたびありますよ。医者もいい加減な人がいる、気を付けなければいけません。これが私の体験です。(おわり)
プロフィール

村 岡 長 治

Author:村 岡 長 治
出自:兵庫県姫路市
現在:埼玉県富士見市
仕事:特定社会保険労務士、行政書士

筑波大学付属駒場高等学校卒業後、早稲田大学理工学部に学ぶが、家業を継ぐため学業途上で帰郷。
現在、川越・ふじみ野・富士見方面で、社会保険労務士・行政書士業をやっています。

「村岡労務行政事務所」のホームページもご覧ください。

両士業の支部内で、勉強会などを持てるといいと思っています。信頼できる同志との連携を深めたい。

お客様とは互いに信頼でき、長続きする関係を築いて行きたい。

趣味は酒、旅行、絵画・音楽・書の鑑賞など。子供たちも独立して、いまは夫婦2人です。

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